小川崇
JR東海は、東海道新幹線「のぞみ」を貸し切りにできるサービスの販売を始めた。1両単位でも1編成丸ごとでも利用できるという。団体旅行や企業の研修などで活用してもらい、コロナ禍で落ち込んだ需要の掘り起こしにつなげる。
東京―新大阪間の「のぞみ」が対象で、首都圏(東京・品川・新横浜)から名古屋、京都、新大阪の各区間で利用できる。グリーン車を含む一部の号車を1両単位、または1編成(1~16号車)で貸し出す。液晶モニターや音響設備のほか通路に敷くレッドカーペットを用意し、イベントなどにも対応する。商品を扱うJTBによると、貸し切り料金は通常の座席の合計分より安いという。
JR東海によると、これまで個別に貸し切りの対応をすることはあったが、本格的な商品化は初めて。目的地への移動時間を有効活用できるとして、同社の金子慎社長は「旅の価値全体を上げるような使い方ができればいい」と話した。
JR東海は今年3月以降、のぞみの運行開始30周年を記念し、1両の無料貸し切りイベントを3回開いた。約800件の応募があり、結婚式や卒業旅行などに利用されたという。(小川崇)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル